建築と不動産の協業を手がける創造系不動産株式会社の代表で神奈川大学建築学部教授の高橋寿太郎氏が、建築家のための実務書『設計者のための建築不動産コンサルティングのはじめかた』を学芸出版社から刊行しました。発売日は2025年11月27日、A5判約240ページで定価2,420円(税込)です。

本書は、インフレや資材価格の高騰、資金調達の厳格化、事業主ニーズの多様化など、アフターコロナで建築プロジェクトが「簡単には建たない」状況を背景に、建築家が設計前の段階から事業価値を見極めるための手法をまとめたものです。著者は約15年間で約700件の協業案件を手がけ、約480名の建築家とネットワークを築いてきた経験をもとに、経営ヒアリング力、リサーチ・マーケティング、資金調達や事業収支計画、独自の建築企画メソッド「VFRDCM」などのスキルを体系化しました。

森下、神保町、長野、代々木上原などでの集合住宅やリノベーション、店舗、オフィス等のケーススタディも収録し、建築と不動産の視点を組み合わせた判断プロセスを具体的に示しています。若手設計者や独立志向の建築士を主な読者像とし、著者は「設計以前から関わる機会は今後さらに増える」としつつ、その進め方を学ぶ手がかりにしてほしいとしています。

今後は、建築家側が企画・事業段階から関与する動きが広がることで、設計事務所の収益構造の見直しや、地域プロジェクトの質向上につながる可能性があります。一方で、不動産や金融の知識習得には一定の学習コストが伴うため、本書がどこまで実務教育ツールとして浸透するかが注目されます。

【書籍情報】

書名:設計者のための建築不動産コンサルティングのはじめかた

著者:高橋寿太郎

出版社:学芸出版社

発売日:2025年11月27日

定価:2,420円(税込)

source: PR TIMES

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